お酒を飲んでいてもトレードしてますか?トレードを避けるべき3つのケース
皆さん、晩酌しながらトレードしたりしていませんか?
特に兼業トレーダーの方の中には、昼間に仕事をして、へとへとになって帰宅し、ひとっ風呂浴びてキンキンに冷えたビールをグビグビ行かれる方もいらっしゃると思います。
しかし、お酒を飲んでのトレードを始め、正常な判断力を失っている状態でのトレードはお勧めしません。
目次
なぜダメなのか?
そもそも、なぜ正常な判断力を失っている時にトレードしてはダメなのでしょうか。
まぁ、そんなもの「当たり前だろ!」とおっしゃる方がほとんどだとは思うのですが、
具体的にどうしてか言語化して説明できますか?
トレードの原理原則を活かした最も勝率の高い手法というのは、
他の相場の参加者のストップが溜まっていたり、トレンドの出ているポジションが利食いされるところを狙うものです。
相場の動きは基本的にランダムです。
しかし、そのランダム性が薄れ、理屈の通った動きをする部分を狙うのが、他人のストップロスや利食いに自分の新規注文をぶつける方法です。
その場所を見つけるために、過去の動きを分析し、意識されている所にラインを引き、「ここを抜けたら伸びるな」とか「ここに到達したら反発するな」というポイントを見つけることに全力を注ぐのがトレードの最も重要な部分です。
そして、そういった美味しいポイントにプライスがやって来たら、今度は短期足のプライスアクションを見極め、自分が自信のある特定のパターン(ダウの反転など)が出たときにタイミングを見計らってエントリーしなければなりません。
また、大衆の意識が集中している根拠のある場所でエントリーすれば、運悪くそのポジションが損切になった場合には逆方向への強い値動きに変わります。
そういった場合は、負けてもドテンで取り返すチャンスになるため、即座に損切してドテンしなければなりません。これができるかどうかで、トータルの成績に大きく影響を及ぼします。
(特にこのドテンの技術が本当に難しく、高い集中力を要します)
この、準備⇒エントリー⇒利食いor損切(⇒ドテン)という、複雑なプロセスを、正常な判断力を失っている状態で満足にやろうとするのが土台無理な話なのです。
また、そういった値動きのきっかけを作り出しているのは、ロンドンやニューヨークの証券会社に勤務しているプロのトレーダーです。
我々個人投資家は、彼らが何を考えているかを理解し、彼らの動きに早期に気付き、影のように素早くその動きに追随する必要があります。
世界最高峰の頭脳を持つプロ集団に、正常な判断力を失った状態でついて行けるはずがないのです。
トレードしてはいけない具体例
それでは、どういった場合にトレードを避けるべきが、3つの具体例を見てみましょう。
①お酒を飲んでいる
お酒を飲むと、当然、注意力と判断力が低下します。
飲酒運転の危険性が指摘されてから久しいですが、東京都では平成12年~平成27年の間に飲酒運転事故の件数が 約20分の1以下に減少しています。
また、飲酒をしていると、人にもよりますが、感情に変化が表れます。
怒りっぽくなる人、悲観的になる人、様々ですが、トレードの精神状態の理想はゾーンの状態です。
感情の起伏がなく、やるべきことを淡々とこなしていく状態。
お酒を飲んでいる時とは真逆の状態が、理想のトレーダーの精神状態です。
②ひどく疲れている
本業で残業して、いつもより帰りが遅くなったり、心身ともに疲れ果てている状態も、トレードをするべきではない状態です。
お酒に酔っている時ほどではないにしろ、画面の向こう側にいるのは、十分な睡眠を取り、美味しい朝食を食べ、朝9時に出社した頭キレッキレ状態のプロトレーダーです。
疲れている時は、「眠い」「早くトレードして休みたい」など、人間の本能的な欲望が出やすくなります。
相場は本能に流されると負けるようにできています。
人間の本能に、理性で全力で逆らわなければいけません。
ひどく疲れている時は圧倒的に分が悪い状態です。
稼ぐチャンスはいくらでもやってきます。
休むも相場です。
③精神的に追い詰められた状態にある
精神的に追い詰められている時も、正常な判断力を失っています。
具体例を挙げれば、身近な人の死や、パートナーの浮気、もう少しソフトなところで行けば、本業の仕事でトラブルを抱えている時などです。
精神的に追い詰められていると、普段見えているものが見えなくなったり、
強迫観念から来るストレスで自暴自棄なトレード(損切された後に逆張りで何度もすぐ入りなおすなど)をしてしまいがちです。
こういった精神状態でのトレードは、仮にその時勝てたとしても、何度も繰り返せばエッジの少ないエントリーが混ざり、トータルで資金を削られていくことが多いです。
まずは現実社会の問題解決に集中し、穏やかな日々が戻ってきてからトレードすることをお勧めします。
時間足との関係性
精神状態がトレードに与える影響は、時間軸が短くなればなるほど大きくなります。
なぜなら、より素早く正確な判断を要求されるからです。
例え酔っていたとしても、子ども用の三輪車に乗っていて事故を起こすことは少ないでしょう。
しかし、ランボルギーニで高速をぶっ飛ばせば死亡確率は跳ね上がります。
逆に、日足や4時間足を基準にトレードする中長期スイングトレーダーなら、酔ってエントリーしたとしても、朝起きて酔いが覚めた正常な状態でチェックすれば、間違いを正すチャンスがあるかもしれません。
疲れている時も同様です。甘いエントリーでも、普段から損切幅を広くとっていれば、しっかり寝て体力を回復し、朝に逃げることもできると思います。
ただ、具体例③の精神的に追い詰められている状態の時は、スイングトレードも休んだ方がよいと思います。
通常、そういった状態は数日で解決されることは少ないからです。
まとめ
正常な判断力を失っていると思われる状態では、
1分足を使ったスキャルピングはもちろんの事、
数時間単位の日計りで完結するデイトレーダーにとって、
トレードをしない選択肢がトータルとしてベストだと思います。
特に、お酒には注意してください。
私は以前、金曜日の忘年会で泥酔し、自分でも無意識(というか夢だと思っていた)の間に、トレードをして40pipsほどの損失を出した時がありました。
朝、見慣れぬ損失が履歴にあるのに気付いて、FX会社に電話をして接続履歴のデータを確認してもらったら、確かに私がスマホからログインして取引をしていたようでした。
幸い、最小ロットだったので大事にはいたりませんでしたが、
それ以来、2つのルールを取り入れて実践しています。
①平日の飲み会は生ビール(中)4杯まで。そして1杯でも飲んだらトレードしない。
②それ以上飲んでもよいのは、相場が開いていない土日の飲み会のみ。
4杯、というのは、私が正常な意識を全く失うことなく飲むことができる限界容量です。
(強いか弱いかのご判断はお任せします・・・笑)
とはいえ、基本的には飲み会は特別なイベントの時以外には参加していません。
やはり、そういった時間を自分の能力を高めることに使うのがベストだと思います。
では!